知覚過敏の症状・原因とは?治療方法についても詳しく紹介します!
症状から記事を探す
「冷たいものを飲むとキーンとしみる」
「歯磨きのときにピリッと痛む」
そんな経験、ありませんか?
このような症状は、知覚過敏(ちかくかびん)によるものかもしれません。
今回は、知覚過敏の原因や症状、改善するためのセルフケアの方法や、歯科医院での治療について詳しくお伝えします。
◆ 知覚過敏ってどんな状態?
知覚過敏は、歯の表面を守っているエナメル質が薄くなったり、歯茎が下がって歯の根元が見えてしまった状態で起こります。
すると、本来なら守られている象牙質(ぞうげしつ)という部分が刺激を受けやすくなり、痛みを感じやすくなるのです。
冷たいもの、熱いもの、甘いもの、酸っぱいもの、さらには風やブラシの毛先など、ちょっとした刺激で「キーン」としみてしまいます。
◆ 知覚過敏の主な原因
知覚過敏を引き起こす原因には、いくつかのパターンがあります。
・歯茎が下がる(歯肉退縮)
加齢や歯周病、強すぎるブラッシングなどで歯茎が下がると、歯の根元が露出してしみやすくなります。
・エナメル質のすり減り
ゴシゴシ磨きや、研磨剤の強い歯磨き粉でのブラッシングで、歯の表面が削れてしまうことがあります。
・歯のひび割れ
歯ぎしりや食いしばりで歯に小さなヒビが入ると、刺激が神経に伝わりやすくなります。
・くさび状欠損(WSD)
歯と歯茎の境目が、削れたようにくぼんでしまう状態です。強いブラッシングや力のかかり方が影響しています。
・酸によるダメージ(酸蝕症)
炭酸飲料や柑橘類、酢などをよく摂る方は、歯の表面が溶けやすくなり、象牙質が露出してしまうことがあります。
◆ 知覚過敏の症状とは?
知覚過敏の症状には以下のようなものがあります。
・冷たい水や風がしみる
・熱い飲み物で痛みを感じる
・歯ブラシが当たるとチクッとする
・甘いものや酸っぱいものでも刺激を感じる
これらの症状がある場合は、知覚過敏が疑われます。軽く考えず、早めの対処が大切です。
◆ ご自宅でできるケア方法
症状が軽いうちは、毎日のブラッシングを少し意識するだけでも改善することがあります。
1. 正しい歯磨きを心がけましょう
・やわらかめの歯ブラシを使用する
・歯ブラシは鉛筆を持つように持ち、力を入れすぎない
・小さく円を描くようにやさしくみがく
・知覚過敏が出やすい部分から先にみがく
・磨いた後のうがいは少なめにして、歯磨き粉の成分を口に残す
2. 知覚過敏用の歯磨き粉を選びましょう
市販の歯磨き粉の中には、知覚過敏の方に配慮された成分が含まれているものもあります。
・硝酸カリウム:神経への刺激をブロック
・乳酸アルミニウム:歯の表面の小さな穴(象牙細管)をふさぐ
・高濃度フッ素(1450ppm):エナメル質を強くする
・研磨剤なし:刺激を最小限に抑え、歯にやさしい
症状が強いときは、研磨剤なしのものを選ぶのがおすすめです。
◆ 歯科医院での治療方法
症状が続く場合は、歯科での処置が必要になることもあります。
・フッ素塗布:エナメル質を強化し、刺激を受けにくくします。
・コーティング剤の塗布:露出した象牙質をカバーして刺激を遮断します。
・CR(レジン)充填:削れた部分やくさび状欠損を保護します。
・レーザー治療:神経の過敏な反応を抑える効果が期待できます。
・根管治療(神経を取る):どうしても症状が改善しない重度のケースでは最終手段として行うこともあります。
※根管治療は、神経を取ることで感覚をなくす治療です。歯にとってのデメリットもあるため、慎重に判断します。
◆ 最後に
知覚過敏は放っておいても自然に治るものではなく、原因に応じたケアがとても大切です。
「ちょっとしみるだけだから…」と我慢していると、歯磨きが億劫になり、むし歯や歯周病につながってしまうことも。
毎日のセルフケアと、定期的な歯科検診で、お口の健康を守っていきましょう。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
私たちがしっかりサポートいたします。