根管治療
（マイクロスコープ）

マイクロスコープを使用した精密根管治療は、治療成績の向上が見込めます。

根管治療は、マイクロスコープが最も必要とされる歯科治療のひとつです。
根管内の感染歯質をミクロンレベルで見分けられることが最大のメリットといえます。
また、神経の先の根尖（こんせん）までしっかりと確認することができるため、従来の根管治療と比べると、より正確な処置が可能になりました。

根管内に感染源の取り残しがあると、再発のリスクが高くなります。
マイクロスコープで正確に感染源を取り除くことで、根管治療後の再発リスクを格段に減らすことが期待できます。

これは、虫歯治療や歯周病治療でも同じことがいえます。
当院では保険診療内でもマイクロスコープを使用して、再発しにくい治療を目指しています。

当院ではカメラやカメラレンズのメーカーとして有名なドイツのCarl Zeiss社とLeica社の歯科用マイクロスコープを導入しております。
同じ歯科用マイクロスコープでも、レンズや光源による明るさの差や使いやすさは大きく違います。

当院で採用している、手術用顕微鏡を長年開発してきたメーカーが作る歯科用マイクロスコープは、「非常に明るい光学レンズ」を採用しています。

これにより、正確な診断、施術を行うことができます。

当院では移転にともなってマイクロスコープを増設し、各フロアに1台ずつ設置しています。
計3台のマイクロスコープを有しており、それにより多くの患者さんの治療にマイクロスコープを使用することができるようになりました。

マイクロスコープの歯科医院での普及率は増加傾向にありますが、それでも10％ほどといわれています。
そのような状況のなかで、1つの歯科医院で3台のマイクロスコープを保険診療で使用していることは、かなり珍しいでしょう。

それだけ、当院の治療にはマイクロスコープが欠かせないです。
患者さんに良い治療を提供するため、今後もマイクロスコープによる精密治療を重視してきたいと考えています。

マイクロスコープは、歯や口腔内を人間の視力の約20倍拡大することができる高精度の顕微鏡です。

精密な歯科治療を行うためには、ミクロン単位の正確さが要求されます。
人間の裸眼での二点識別域は0.2mmが限界といわれています。
マイクロスコープを使用することで、今まで見ることができなかったものまで見ることができ、「歯の細かな凹凸」や、裸眼では確認することが難しい「隠れている根管」を発見することができます。

今までは歯科医師の経験や勘に左右されていた難しい症例も、最新のマイクロスコープを使用することで正確で精度の高い歯科治療で対応することが可能になりました。

■視野の拡大

マイクロスコープは、肉眼の20倍以上まで細部を拡大して歯を観察できるため、肉眼で確認できないものまではっきりと確認することができます。
マイクロスコープの使用で、歯科医師が感覚で行ってきた処置に根拠を持って施術できるようになりました。

これにより、以下のようなメリットを得ることができます。

・すべてにおいて精密に術部を確認できるため、治療の成功率がアップする
・治療後の細菌感染や痛みが発生するリスクの減少
・虫歯、歯周病の早期発見がしやすい
・被せ物をより精密に歯に合わせることができる
・治療の再発リスクの減少
・歯周治療における細部の感染源の徹底除去が可能になる
・治療期間の短縮

 

■明るさ

視野が拡大されるだけでなく、強い光で術野を照らせるため、歯の根の治療では根管の奥深くまで観察することが可能です。
また、歯周治療においても、光が届きにくい歯周ポケットの中を明るく照らして、歯石や感染源の取り残しを少なくできます。

歯科用ユニットにも口内を照らすライトが付いていますが、術者の頭が光を遮ってしまうことはよくあります。
また、根管や歯周ポケットのような細かいところまでは、歯科用ユニットのライトでは照らすことができません。

マイクロスコープの先端には、ライトが付いています。
そのため、術者の目線と同じ方向から光を遮ることなく術野を照らし出し、正確に術部を捉えて施術することができます。

 

■記録、モニターでの確認

マイクロスコープは、施術の様子や治療前後の歯の状態を鮮明に記録することができます。
ケースによっては、施術中の術野を記録し、モニターを使って患者さんご自身で歯の状態や治療している所を見ていただくことも可能です。

当院の歯科ユニットには、レントゲンや口腔内写真を映せるモニターを完備しています。
大きい画面でお口の状態を確認しながらご説明をいたしますので、マイクロスコープの映像を見てみたいという方は、ご相談ください。

治療の内容や施術部位によっては、残念ながら映像をご確認いただけないこともございます。
その際は、申し訳ありませんがご了承ください。

■治療時間が長めに必要

マイクロスコープを使用した精密治療は、非常に細やかで丁寧な器具の操作が求められます。
そのため、1回の治療時間が長くかかることが多いです。
十分な時間をとって治療いたしますので、お時間には余裕を持ってご来院ください。

また、お急ぎの方は治療を別日に改めた方がいい場合もございますので、治療前にお知らせください。

 

■自費診療になることがある

マイクロスコープを使った精密治療は、時間をかけて丁寧に行う必要があります。
そのため、歯医者によっては自費診療での治療となることがあります。

ただ、当院では患者さんにより良い治療をご提供したいという思いから、基本的にマイクロスコープを使用した精密治療を保険診療の一環として行っております。

マイクロスコープを使った治療が自費治療だからとためらっている方がいらっしゃいましたら、ぜひ当院へお越しください。
セカンドオピニオンにも対応可能です。

マイクロスコープを使った治療は、精密な処置が求められることから、肉眼での治療よりも時間がかかる傾向があります。
そのため、高額な自費治療でしかマイクロスコープを使用した治療を行わない歯医者もあります。

しかし、LION歯科・矯正歯科では、マイクロスコープを使用した精密歯科治療を保険診療内で行っております。

もし「他院での治療が長引いている。」「なかなか治らない。」といったお悩みをお持ちの方は、当院までご相談ください。
マイクロスコープを使用してよく歯を観察することで、新たな問題点が明らかになり、少ない回数で改善できる可能性があります。

特に治療期間が長くなりやすい歯の神経の治療や歯周病治療では、マイクロスコープでしか観察できない細かい部分になかなか治らない理由が隠れていることもあります。
セカンドオピニオンもできますので、お問合せください。