犬歯ってなんで黄色いの?意外と知らない“歯の色”の話
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「なんとなく犬歯だけ黄色っぽく見える気がする…」
「ホワイトニングしたのに、犬歯だけあまり白くならない…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
今回は、患者さんからもよく聞かれる「犬歯の色」について、理由や対処法、日頃のケアのポイントまで分かりやすくご紹介します。
◆犬歯ってどの歯?どんな役割がある?
犬歯(けんし)は、前から数えて3番目にある、先が少し尖った歯です。
上下左右に1本ずつ、全部で4本あります。
この歯は「糸切り歯(いときりば)」と呼ばれることもあり、昔は糸を噛み切るために使われていたことが由来です。
見た目の印象が強く、笑ったときに目立ちやすい犬歯ですが、実はとても大切な役割を担っています。
・食べ物をしっかり噛み切る
・奥歯への力の負担を分散する
・噛み合わせのガイドになる
特に根っこが長くて丈夫なので、歯の中でも「柱」のような存在です。
◆犬歯だけ黄色く見えるのはなぜ?
「犬歯だけなんとなく黄色く見える…」
実は、これはよくあることです。
いくつかの理由がありますが、主に“歯の構造”と“磨き残し”の影響が考えられます。
●歯の構造によるもの
歯の色は、表面のエナメル質と、その内側にある象牙質の色で決まります。
・エナメル質:半透明で白っぽく、ツルツルした表面
・象牙質:やや黄色みを帯びた内層
犬歯はこの象牙質が他の前歯に比べて厚く、エナメル質が薄いため、内側の黄色が透けて見えやすくなります。
これが、犬歯が自然とやや黄色く見える理由の一つです。
●磨き残しによる着色
もう一つの理由は、犬歯の磨き残しによる着色汚れです。
犬歯はカーブしていたり、出っ張っていたりすることが多く、歯ブラシが当たりにくい部分でもあります。
そのため、磨き残しが起こりやすく、コーヒーや紅茶、タバコなどの色素が付着して、実際の色以上に黄色く見えてしまうことがあります。
◆注意が必要な「黄色さ」とは?
ただし、次のような場合は要注意です。
・片方だけ極端に黒ずんでいる
・歯をぶつけた経験がある
・神経を取る治療をしたことがある
・急に色が変わってきた
こういった変色は、神経のダメージや内部の異常が原因の可能性もあります。
気になる場合は、早めに歯科医院で診てもらいましょう。
◆犬歯の黄ばみ、どうやって対処できる?
見た目が気になる場合には、いくつかの対処法があります。
●ホワイトニングで自然に明るく
犬歯もホワイトニングで白くすることは可能です。
ただし、ほかの前歯に比べて色が変わるまでに少し時間がかかる傾向があります。
「全体の色を自然に明るく整えたい」という方にはおすすめです。
●セラミックなどで見た目を整える
「どうしても色が合わない」「左右で色の差が気になる」といった場合には、セラミック治療も選択肢のひとつ。
周りの歯とバランスよく仕上げるため、審美的な改善に向いています。
◆日常のケアで黄ばみを予防!
犬歯はもともと少し黄色っぽいものですが、飲食物やタバコによる着色が加わると、さらに色が目立ってしまいます。
日々のケアで、少しでも口の中を清潔に保ちましょう。
●自宅でできるケアのポイント
・丁寧な歯磨き(フッ素入りの歯磨き粉を使用)
・歯の表面を強くこすりすぎない
・着色しやすい飲み物(コーヒー・紅茶・赤ワインなど)は飲んだ後にうがい
・タバコはなるべく控える
さらに、歯科医院での定期的なクリーニング(PMTC)もおすすめです。
プロによるクリーニングで、普段の歯磨きでは取りきれない汚れまで落とすことができます。
◆まとめ:犬歯の色は“個性”でもある
犬歯が黄色っぽく見えるのは、自然なことです。
ただし、明らかに色の変化があったり、左右で大きな差があったりする場合は、歯の中で何か問題が起きているサインかもしれません。
「歯の色が気になる」「白く整えたい」という方は、ホワイトニングや審美治療など、さまざまな選択肢がありますので、お気軽にご相談ください。
毎日のケアと、定期的なチェックで、歯の健康と見た目を両方キープしていきましょう!
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