ドライマウスはなぜ起こる?口が乾く原因・症状・改善方法をわかりやすく解説
「最近、口の中がいつも渇く…」、「唇がパリパリで痛い」、「夜中に口が乾いて目が覚める」そんな症状、ありませんか?
これらはドライマウス(口腔乾燥症)の典型的なサインです。
ドライマウスは、唾液の量が減ったり、質が低下したりすることにより口の中が常に乾いた状態を指します。医学的には「口腔乾燥症」とも呼ばれますが、単なる「渇き」だけでなく、唾液の役割が果たせなくなることが問題となる状態です。
唾液ってそんなに大事?|唾液の役割とは
唾液は、ただ口の中を湿らせるだけではありません。私たちの健康にとって重要な役割をいくつも担っています。
・自浄作用(ばい菌を洗い流す)
・むし歯予防(酸やバクテリアへの抵抗)
・消化のサポート(食べ物を柔らかくする)
・会話や嚥下(飲み込み)の補助
・味覚を感じやすくする
これらの機能が低下すると、ただの「乾き」だけでなく、むし歯・歯周病・口臭・味覚の異常・飲み込みの困難など多くのトラブルの引き金になります。
ドライマウスの主な症状
ドライマウスは人によって感じ方がさまざまですが、よくある症状は次のとおりです。
・口の中が渇く
・ネバネバする
・唇や舌の乾燥、ひりつき
・味がわかりにくい、味が変わった
・食べ物や飲み物が飲み込みにくい
・会話がしにくい
・口臭が強くなった気がする
・口の中に傷ができやすい・粘膜が痛い
・夜間に乾燥で起きる
特に食事や会話に支障が出る場合は、生活の質(QOL)に大きく影響します。
どうしてドライマウスになるの?|原因を知ろう
ドライマウスの原因はひとつではなく、いくつかの要素が重なって起こることが多いです。主な原因は以下の通りです。
① 薬の副作用
抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、降圧剤、睡眠薬など、200種類以上の薬剤が唾液分泌を減らす可能性があります。特に高齢者では複数の薬を服用していることが多く、ドライマウスの原因となることが知られています。
② 加齢と全身の状態
加齢に伴って唾液腺(唾液を作る器官)の機能が低下するほか、脱水・糖尿病・貧血、自己免疫疾患(例:シェーグレン症候群)などの病気が背景にあることもあります。
③ 生活習慣・口呼吸
長時間の口呼吸、ストレス、自律神経の乱れ、喫煙、アルコールなども唾液量に影響します。特に口呼吸は口腔内の水分を奪ってしまいます。
④ その他の原因
放射線治療(頭頸部への照射)、口腔乾燥そのものが現れる特定の疾患もあります。
ドライマウスが進行するとどうなる?
放っておくと、以下のような合併症が起こりやすくなります。
・むし歯の増加(唾液による酸中和や洗い流し効果が減少)
・歯周病の悪化(免疫機能低下)
・口内炎・感染症のリスク増加
・味覚障害や食事不調
唾液には口腔内の健康を守るバリアとしての機能があるため、分泌量が少なくなるとこれらのリスクが高まります。
ドライマウスの診断|どうやって調べる?
一般的には、以下のような方法で診断します。
・問診(いつから・どんな時に乾くか)
・唾液量の計測(ガムテストなど)
・口腔内の状態観
歯科医院では唾液の量や質を詳しくチェックし、必要に応じて検査を行います。場合によっては内科と連携し、全身の原因を探ることもあります。
※当院では唾液量の計測(ガムテストなど)は実施しておりません。問診や口腔内の状態の確認を中心に診察を行い、必要に応じて専門の医療機関をご紹介いたします。
ドライマウスの治療・対策
根本治療が難しい場合もありますが、多くの場合は症状を和らげ、合併症を防ぐ対策が中心になります。
① 自宅でできる対策
・こまめに水分を取る
・キシリトール入りガムや飴で唾液を刺激する
・水分保持のために口腔用保湿剤や保湿スプレーを使用する
・唾液腺マッサージを行う(耳下腺・顎下腺を軽く刺激)
・口呼吸ではなく鼻呼吸を意識する
・生活リズム・栄養バランスを整える
・ガムや飴は咀嚼刺激で唾液分泌を促し、むし歯リスクも抑えられるためおすすめです。
② 医療的な治療
・保湿剤や人工唾液製剤の使用
・唾液分泌促進薬(歯科医や医師が処方)
・原因となる薬剤調整(主治医と相談)
・全身疾患の治療・管理
保湿剤や人工唾液は、唾液を補うことで症状を緩和し、口腔内環境を守る役割を果たします。
予防のポイント
ドライマウスは日常生活の工夫で予防・改善が期待できます。
・水分を意識的に補う
・口腔ケアを毎日丁寧に行う
・口呼吸の癖を見直す
・定期的な歯科検診を受ける
早めに歯科で相談し、原因を見つけることが、症状悪化を防ぐ近道です。
まとめ
ドライマウスは「単なる口の渇き」だけでなく、生活習慣やお薬の影響などが関係していることも多く、原因によっては歯科だけでなく医科との連携が必要になる場合もあります。
当院で口腔内の状態を確認し、必要に応じて大学病院など専門機関をご紹介することも可能です。
「口が乾くのは年齢のせいかな」と思っていても、気になる症状があれば一度ご相談ください。




