スポーツを楽しむ方々にとって非常に重要な「スポーツ用マウスピース」

スポーツは楽しいものですが、その中には歯や口腔に大きなリスクを伴うものもあります。

スポーツ用マウスピースは、そうしたリスクから歯や口の中を守るための必須アイテムです。

スポーツ用マウスピースの効果

スポーツ用マウスピースの最も重要な役割は、衝撃から歯や顎を守ることです。

スポーツ中に顔や口に加わる衝撃は非常に大きく、歯に直接力が加わると、折れたり、抜けたりするリスクが高まります。

特に前歯は、欠けたり折れたりすると、治療費が高額になることもあります。

強い力が更に、顎に加わると、顎骨の骨折や関節の損傷を引き起こす可能性もあります。

そのため、スポーツ用マウスピースを着用することで、こうした怪我を予防することが非常に重要です。

・衝撃の吸収と歯・顎の保護

スポーツ用マウスピースは、柔らかい素材で作られており、外部からの衝撃を効果的に吸収します。

これにより、歯や顎にかかる力を緩和し、損傷や怪我のリスクを軽減します。

特に、コンタクトスポーツや身体が激しくぶつかる競技においては、マウスピースの着用が歯や顎の保護に大きく貢献します。

また、マウスピースは脳震盪（のうしんとう）を軽減させる効果もあるとされ、衝撃が頭部に伝わる力を抑えることが期待されています。

・噛みしめによるパフォーマンス向上

歯をしっかりと噛みしめることは、意外にも身体能力にプラスの影響を与えます。

噛みしめることで体全体の安定感が増し、筋力や瞬発力の向上に寄与します。

研究によると、スポーツ中にマウスピースを装着し、歯を噛みしめる動作が集中力を高め、瞬発力を発揮する助けになるとされています。

・ 心理的な安心感

また、スポーツ用マウスピースを装着することで、歯や顎が守られているという心理的な安心感が得られ、より大胆に体を動かすことができるようになります。

この安心感が、スポーツ中のパフォーマンス向上にも繋がるとされています。

マウスピースは、ただの保護具としてだけでなく、選手のパフォーマンスを支える重要なツールです。

特に、怪我のリスクを軽減し、脳震盪の防止や身体能力の向上に寄与することから、スポーツを安全かつ効果的に楽しむために不可欠な存在です。

スポーツ用マウスピースと通常のマウスピースの違い

・厚み

スポーツ用マウスピースは、外部からの衝撃を吸収する目的で作られており、厚みは3〜5mm程度あります。

この厚みが、衝撃を効果的に吸収し、歯や顎を守るために必要です。

通常のマウスピース（歯ぎしり用やナイトガードなど）は、主に歯の保護や歯ぎしりの抑制を目的としています。

そのため、厚みは1〜2mm程度で、比較的薄い設計です。

・素材

スポーツ用のものは、柔軟性のある樹脂素材で作られており、口の中に違和感なく装着でき、衝撃を吸収しやすい柔らかい性質を持っています。

これにより、スポーツ中の突発的な衝撃から歯や顎、周辺の組織を保護します。

通常のマウスピースは、主に硬いプラスチックやアクリルなどの素材で作られています。

これらの素材は歯ぎしりや歯の食いしばりによる摩耗から歯を守るために使用され、耐久性も高いです。

どんなスポーツでマウスピースが必要？

以下のスポーツでは着用が義務付けられています。

また、空手やアイスホッケーでは一部義務化されています。

・アメリカンフットボール（白色・透明は禁止）​​

・ボクシング（赤色のマウスピースは禁止）

・キックボクシング（ストラップ付きは禁止）

・総合格闘技

・アイスホッケー

・ラグビー（U13からU19までが義務化）

スポーツ用マウスピースの種類とメリットデメリット

スポーツ用マウスピースは大きく分けて２つに分かれます。それぞれのメリットやデメリットを解説します。

・市販のスポーツマウスガード

市販のスポーツマウスガードは、インターネット通販や量販店などで手軽に購入できるアイテムです。

価格が安価で、特別な道具が不要なため、短時間で自分自身で製作できるのが特徴です。

製作方法：市販のマウスガードは、お湯を使って素材を軟らかくし、自分の歯に合わせて形を整える「ボイル・アンド・バイト」タイプが一般的です。

マウスガードを熱湯で温めて柔らかくし、歯に噛み合わせることでフィットさせます。

矯正治療中で歯並びが変わる場合でも、毎回自分で調整できるため、使用がしやすいというメリットがあります。

メリット

費用が安価：オーダーメイドに比べて非常に安価で手に入ります。

短時間で作れる：自宅で簡単に作成でき、すぐに使用できます。

調整が可能：矯正治療中など、歯並びが変わる場合でも自身で調整して使用できるため便利です。

デメリット

耐久性が低い：素材が柔らかく、長期間の使用には向いていません。

フィット感が悪い：既製品であるため、完全に歯や顎に合うわけではなく、フィット感がオーダーメイド製品に比べて劣ります。

保護性能の限界：フィット感の低さや材料の薄さから、強い衝撃に対する保護性能は低くなることがあります。

・カスタムメイドのマウスガード

カスタムメイドのマウスガードは、歯科医院で歯型を取り、個々の歯並びや顎の形にぴったりと合うように作製されるオーダーメイドのマウスガードです。

市販のマウスガードと比較すると価格は高めですが、その分、フィット感や耐久性、保護性能に優れています。

当院では¥25,000〜となります。(厚みによって値段が異なります）

メリット

高いフィット感：患者さん一人一人の歯や顎の形に合わせて作られるため、装着時の違和感が少なく、快適な着け心地が得られます。

優れた耐久性：素材がしっかりしており、長期間の使用にも耐えられるため、頻繁に買い替える必要がありません。

高い保護性能：歯や顎にぴったりとフィットするため、外部からの衝撃を効果的に吸収し、歯や顎、顔面をしっかりと守ります。また、

デメリット

価格が高い：市販のマウスガードと比べて製作費が高めですが、その分、フィット感と保護性能に優れています。

適合の変化：矯正治療や歯の治療などで歯並びが変わると、マウスガードの適合が悪くなり、新しいものを作る必要がある場合があります。

まとめ

スポーツ用マウスピースは、スポーツを安全に楽しむために欠かせない保護具です。

どのスポーツにおいても、自分の歯や口腔を守るためには適切なマウスピースのと使用が重要です。

もし使用を検討されている方、どのタイプが最適か迷っている方は、ぜひ当院までご相談ください。

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