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早期発見がカギ!歯茎からのサインを見逃さないで

歯槽膿漏について知ろう|歯周病との違いとは?

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歯周病

 

歯周病や口腔内のトラブルについて調べているときによく耳にする「歯槽膿漏」という言葉をご存じでしょうか。

歯槽膿漏は放置すると歯を失うだけでなく、全身の健康にも影響を与える可能性がある非常に危険な病気です。

今回は、歯槽膿漏と歯周病の違いや、その原因や症状、予防法についてなど詳しくご紹介致します。

 

歯槽膿漏と歯周病の違いって?

歯槽膿漏」という言葉は、一般的には歯周病が進行した状態を指す表現として使われていますが、歯科用語としては正式ではありません。

歯科医療の専門用語では、歯槽膿漏も含めた状態を包括的に「歯周病」(Periodontal Disease)と呼びます。

 

歯周病と歯槽膿漏の違い

歯周病

歯と歯ぐき(歯肉)の間に細菌が繁殖し、炎症を引き起こす疾患です。

初期段階では「歯肉炎」と呼ばれる歯ぐきの腫れや出血が見られます。

進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が破壊され、最終的には歯がぐらつき、抜けてしまうこともあります。

歯槽膿漏

一般的には、歯周病が進行して歯ぐきから膿が出るような重度の状態を指す言葉です。

正式な医学用語ではありませんが、患者さんが進行した歯周病をイメージしやすい言葉として使われることがあります。

 

 

歯槽膿漏(歯周炎中度〜歯周炎重度)についてより詳しく解説!

歯槽膿漏とは、歯周病が進行して歯を支える組織に深刻な影響を与えることを指します。

主な症状として、歯ぐきの腫れや出血、膿の発生、ひどい口臭などがあります。

また、炎症が拡大すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていき、最終的には歯が抜けてしまう可能性もあります。

 

歯槽膿漏(歯周炎中度〜歯周炎重度)の主な4つの原因

・歯垢と歯石の蓄積

歯垢とは、口の中の常在菌とその産生物からなる、歯の表面に付着した白く柔らかな沈着物です。

歯垢は、食後数時間で形成され、歯垢1㎎の中には10億個以上の細菌が存在しています。

毎日のブラッシングや歯間ケアが不十分だと歯垢はさらに蓄積しやすくなります。

時間が経つと歯垢は硬化し歯石となり、歯磨きだけでは取り除けなくなります。

・喫煙
喫煙は歯ぐきの血流を悪化させ、免疫力を低下させるため、歯槽膿漏の進行を加速させます。

・ストレス
ストレスは免疫力を低下させ、口腔内の細菌に対する抵抗力が弱まります。

・糖尿病などの全身疾患
糖尿病患者は免疫機能が低下しており、歯槽膿漏が進行しやすいことが知られています。

 

歯槽膿漏(歯周炎中度〜歯周炎重度)の症状

歯槽膿漏は早期に発見しづらい病気ですが、以下のような兆候が現れることがあります

どんな病気でも言えることではありますが、歯槽膿漏も進行すればするほど、治すまでに時間がかかります。

また、歯を失うリスクも高まります。これらの症状に気づいた場合は、すぐに歯科医院で相談することをおすすめします。

・歯ぐきの出血
歯磨きの際や食事中に歯ぐきから血が出る場合があります。

・歯ぐきの腫れや痛み
歯ぐきが腫れて触ると痛みを感じることがあります。

・膿の排出
歯ぐきから膿が出る場合は、歯槽膿漏が進行している可能性があります。

・口臭の悪化
歯周病菌の影響で口臭が強くなることがあります。

・歯が動揺する
歯を支える骨が溶けることで歯がグラグラするようになります。

 

 

歯槽膿漏(歯周炎中度〜歯周炎重度)の治療法

歯槽膿漏は進行度に応じて適切な治療が行われます。

・スケーリングとルートプレーニング
歯周病と診断された場合、軽度から重度の症状に関わらず、まず歯周基本治療を行います。

この治療では、最初に歯周ポケットの深さを測定して進行度を確認し、歯に付着したプラークや歯石を除去します。

軽度の場合は、スケーラーという器具を使用して歯や歯茎の表面の汚れを取り除きます。

さらに、歯の表面を滑らかにし、歯石を取り除くためにルートプレーニングと呼ばれる処置を行います。

基本治療の結果、歯周ポケットの深さが2〜3mm程度まで改善すれば、定期検診を通じて管理を続けていきます。

・歯周外科手術
代表的な手術にはフラップ手術と呼ばれるものがあります。

歯茎を切開して歯周ポケットの奥深くにある細菌や歯石を直接除去する手術です。

歯根が見える状態にして徹底的に清掃した後、歯茎を元に戻し縫合します。

この手術は、歯周ポケットの深部に歯石が沈着して器具で取り切れない場合や、歯茎の炎症が改善しない場合に適用されます。

・歯周組織再生療法
歯周組織再生療法は、歯周病によって失われた骨を再生させる治療法です。

特殊な薬剤や人工骨を使用して、歯根膜や歯槽骨などの歯を支える歯周組織の修復を促し、歯の喪失を防ぐことが出来ます。

進行した歯槽膿漏の症状を抱える方にも有効な選択肢となることがあります。

 

まとめ

歯槽膿漏は、適切な予防と早期治療により進行を防ぐことができます。

毎日の口腔ケアに加え、定期的な歯科検診やプロによるクリーニングを欠かさず受けることが重要です。

歯周病認定医が在籍する当院では、歯周病治療を専門的に行っております。

気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。

※歯周病学会の認定医は3年以上歯周病治療に携わり、歯周病学会認定の期間で通算3年以上の研修を受けるなど、歯周病に特化した知識と技術の研鑽を積んできた歯科医師に与えられるものです。

 

当院の歯周病治療について詳しくはこちら!

 

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著者 Writer

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平井 佑弥
役職:理事
診療日:月・火・木・金・土

【経歴】
長崎大学 歯学部 卒業
神奈川歯科大学附属横浜クリニック成人歯科歯内療法部門入局
横浜市、藤沢市の歯科医院にて根管治療専門で非常勤勤務

【資格】
歯科医師

【所属】
日本顕微鏡歯科学会
日本歯内療法学会
日本歯周病学会

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